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2004年10月07日

ユニバーサロン・アクセシビリティセミナー

ユニバーサロン・アクセシビリティセミナー風景写真
第2回ユニバーサロン・アクセシビリティセミナー
「生激論! アクセシビリティとは何か? 」
~その考え方から、ユーザーテスト、Flash、SEO、携帯電話まで~

と、言うことで、前回1回目に行けなかったのですが、今回はどうにかスケジュールを組んで行ってきました。
#残念ながら、神森さんはご一緒できず1人です。


さて、今回の『ユニバーサロン・アクセシビリティセミナー』は、前回1回目の休憩時間に集めた質問で、返答ができなかったモノをメインに取り上げ、改めて『そもそもアクセシビリティとは何か?』という問題についてディスカッションを、植木さんの進行で行いました。

取り上げたテーマは下の通りです。

幾つか答えてのあった回答について、ピックアップしたいと思います。

アクセシビリティとは?

「そもそもアクセシビリティへの配慮をしない時点で、その人は差別をしている」

米国であれば508条があります。
つまり、アクセシビリティでないと判断できれば訴えることが出来るわけです。
日本では訴訟システムまでの効力が当然ないのですが、日本の企業で多いのが「うちは別にいらない」と言っている会社、これは米国だったら「訴えられても構わない」と言っているのと同じということです。
おそらく、日本の企業で「別にいらない」と言っているような意識が薄いところは、今後ドンドン取り残される運命になることでしょう。

「アクセシビリティ・フィードバックの必要性」

これについては、ゲストで来ていた富士通の方が、ちょっと難色をしめしていたのですが、アクセシビリティとしては、やはりユーザー・顧客の声というのが一番重要と判断する訳で、
「メールアドレスを表示するとスパムが沢山くるから載せない」
とか、
「フォームを作るとクラッキングやハッキングの入り口になる恐れがある」
など、言って逃げてる時点で、お客様を見捨ててると思われる訳で、某銀行や某コンビニのサイトにメールアドレス1つすら載っていないのは、パネラーのNORIさんも「ダメでしょう」と言ってました。私も同感です。
やはり、誰の為のサイトで、何の為にWEBサイトがあるのかの意識がないといけない。 また、日本のWEBデザインの場合、『お問合せ』などがどーしても"メニューの右側"や"ページの下にだけ"あるのが、私は気になります。
お客様に何らかをアクションを起こさせるのであれば、一番見落としやすい右側やページの下にあるのはマズイでしょう? その点、海外サイトというのは、ナビゲーションの真ん中や、左に少しでも[Contact]などがあるのは、すごいと思いますよ。

Flashとアクセシビリティ

「Flashを用いる必要なケース」

  • 何でもかんでも、Flashでつくってしまうケース
  • 斬新すぎるナビゲーションボタン
よくあるのが、HTML版とFlash版の画面が全く同じで、Flash版だけナビゲーションボタンがFlashであるようなサイト。
これは、何のためにFlashをわざわざ用いてナビゲーションを用いたのかがわかりません。と、言うことです。
また、斬新過ぎるボタンは、ほとんどの人が使い方が分からないまま、そのサイトを去ってしまう為です。

逆にFlashの効果が最大限に発揮されるよーなケースとしては、ある商品の説明をするにあたって、文章で説明するよりも、アニメーションの方がより的確に伝わる場合があります。特に認知障害の方には、アニメーションはとても役立つそうです。

「音声ブラウザとアクセシビリティについて」

今回、とても勉強になったのは、音声ブラウザなど用の隠しテキストについてで、通常「ナビゲーションスキップ」と呼ばれる隠しリンク(「本文へジャンプする」というリンクを1px四方の画像で音声ブラウザに読み上げさせるもの)で、ジャンプした先に「ここからが本文です」というメッセージが入っているケース。
これは、人によるのかもしれませんが、岩下さんは「ウザイ」そうです。
丁寧すぎたり、細かすぎる説明は、場合によっては逆にイライラさせてしまう原因のようです。
これについては、配慮の難しさを痛感しました。

質問の中には、ユーザーテストの必要性や実証についての質問もあったのですが、NORIさんと植木さんが仰ってたこととして、必ずしも何らかの障害やご高齢の方にテストしてもらうのがユーザーテストではなく、その制作に携わらなかった人、はたまた家族(親など)にちょっと触ってみてもらうという、身近でまず出来る人がいることを制作者サイドの人には覚えていてほしいですね。
我が家にも、60歳になる父親がいます。
たまにインターネットもするわけで、自分の父親が1ユーザーとして自分が作ったサイトに訪れる可能性もゼロじゃない訳です。ちょっと触ってもらって、気になる点を直すことを業務フローに(毎回は無理かもしれませんが)組み入れるだけでも、それは大いに配慮に貢献していると言えるような気がします。

"アクセシビリティ"という言葉は、いずれ当たり前であって、言葉そのものが無くなることでしょう。
自分も、その1歩に携われればと、ひそかに思う今日この頃です。
次回は、11月17日だそうです。

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投稿者 Manabu : 2004年10月07日 01:01 | 

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