ネットレイティングス株式会社が、世界50カ国25,000人以上のインターネット利用者を対象に年2回行なわれるNielsen Global Online Consumer Surveyの最新調査結果を発表した。
» 世界全体でもっとも信頼されている宣伝媒体は「知人による推奨」と「インターネット上の消費者の意見」
そこで結果として出たのが「インターネット利用者がもっとも信頼している情報ソースは「知人からの直接の推奨」という結果だ。
しかも、それが全体の90%にも及んでいることが分かった。
ついで「インターネット上の消費者の意見(70%)」、「企業(ブランド)Webサイト(70%)」と続くわけだが、簡単に言えば「口コミ」もしくは「企業ブランド」で人は信頼を得ている結果だ。
実は「Web STRATEGY」の連載にも書いたが、いま企業がすべき事は顧客へのサポートの比率をあげることが重要だ。
昔のように商品を購入/サポートするのが小売店だけでなく、今はネットの普及により購入だけでなく修理依頼/クレームなども直接企業側に届く時代になったので、企業はワンクッションおいて顧客の声が聞けるのではなく、ダイレクトの声が届く。
しかしその分、顧客同士もネット上で繋がるようになったのを企業側も、制作側も忘れてしまってないだろうか。
ちょっとした不備や対応の甘さなどを放置すると、あっという間に広がってしまい「祭り」にまで発展してしまう場合もある。
特に私なんかは昔からクライアントと話をするときは、ユーザーとの対応方法を必ず聞くことにしている。特に「商品」を取り扱う場合なとは「サポート重要性」を口すっぱく言うようにしているのだが、規模が大きくなればなるほど、その声は届かなくなりがちだ。
結局のところ、「口コミ」が大きな意味をもつことは分かっているのに、なぜそこに意識掛けができないのか。
大きなブランドをもっているわけでもない企業の場合は、特にCRMにどれだけ意識を掛けられるか。もっと言えば、ネット上の位置づけとしてどんなステークホルダーを築き上げたいのかが重要なのに、まだまだ「作る」ことばかりにまだ視野が行き過ぎている。
もう、単に「Webサイトを作ればモノが売れる」というような、とりあえず作れば的な都市伝説の呪縛から企業を抜け出させる努力を、もっと制作者から提案として出せるようにならねばいけない。
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