@orange_juno より頂きました書籍「プロダクトデザイン 商品開発に関わるすべての人へ」。
「商品開発に関わる人の標準知識本」ということで、P.256にもおよぶ分厚い本になっている。
内容も実務のマネジメンや関連手法や技術までがカラーの見開きで書かれていて、かつ、日本インダストリアルデザイナー協会(JIDA)の協力ということもあるから、ざっと読んでみると十分“教科書”としても使えるボリュームだ。
考えてみれば、わたしが協力させてもらった「ADOBE CS3 オフィシャルトレーニングブック」本も実際に教科書としてつかってくださってるところもあると聞いたので、その流れかもしれない。
ところで、「デザイン」というと、大きく分ければ「他人本位デザイン」と「自分本位デザイン」との2つに分類できると思う。もっと簡単に言えば、「自己満足」か「目的あってのデザイン」か、ということだ。
こちらの本はどちらかといえば、「仕事」として“目的に合わせて考えた(プロダクトな)デザイン”についての本になる。
だから、知識本と言っても「調査」から始まり、「マーケティング」や「科学」という言葉も出てくる。
筆者のように「Web」という業界の人にとっては、ちょっと「プロダクトは関係ない」と言って手に取らない人もいるかもしれないが、筆者から言えば「デザイン」はみな共通だと思う。
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もちろん「他人本位デザイン」をする人にとっては・・・だ。
それは、使ってもらうためだったり、使いやすくするためだったり、そもそも買ってもらうためかもしれないが、目的があってのデザインという意味では「Web」も「プロダクト」も関係ない。それよりもどちらかと言えば「Web」などの枕詞がなくてもデザインができる方が良い。
実際、「プロダクトデザイン」をする人たちでも幅広く活動している人が大勢いるほどだ。
逆に言えば、筆者はこの本を通じてWebデザイナーもその活動の枠をもっと広くもってもらいたい。
そーいった意味では、若干イラストなどは少ないので読み辛いかもしれないが、この本は知識本の第一歩として良いだろう。